【ほめるのをやめよう リーダーシップの誤解】「何のために働くのか」を考える。

本の感想
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岸見一郎さんの書かれた、

ほめるのをやめよう リーダーシップの誤解

について紹介させていただきます。

著者の岸見一郎さんは、哲学・アドラー心理学の研究者で、あの世界的ベストセラー「嫌われる勇気」、「幸せになる勇気」の著者でもあります。

この本はタイトルからもわかるように、リーダーシップについて、岸見さんのアドラー心理学、哲学の知見から書かれたものです。

その中から、「人は何のために働くのか」という部分について紹介させていただきます。

これについて、本書内では7ページほどしか記載はありません。しかしながら、私の価値観や考え方に強く影響を与え、人生の指針のようなものにまでなっています。

そんな考え方を、皆さまと共有できたらと思っています。

何のために働くのか

何のために働くのか」について、本書では幸福であるためと結論づけています。

さらに、働くことというのは、生きることであるから、

「何のために働くのか」は「何のために生きるか」

という問いと同じであるとまで書かれています。

この理由について本書では

古代ギリシアやローマの哲学者は、「人は誰しも幸福であることを望む」といっています。幸福は望まなければ望まないでいられるようなものではなく、人間が生まれながらに持っている願望ということです。

第10講 貢献感のある働き方

はるか昔から、人間にはそういう本能があると考えられてきたということでしょう。

つまり、我々が生きる目的とは、幸福であるためということになるでしょう。

そして、幸福であると感じるためには、「自分は、他者に貢献している」と感じられることが必要と本書では書かれています。

この他者貢献についての考え方はアドラー心理学の重要な考え方で、本書や「嫌われる勇気」にて多く解説されています。話が長くなるので、今回は説明を省略させていただきます。

皆さんはこの、「幸福であるために生きる」という結論をどのように感じましたか?

…当たり前すぎるという印象でしょうか。

ここで、ソクラテスのパラドックスについて紹介させてください。

ソクラテスは「誰ひとりとして悪を欲する人はいない」という命題を残しており、すべての人は「善」に向かって行動していると言っています。

ここで言う「善」とは、道徳的な意味ではなく、「ためになる」という意味です。

犯罪に手を染める人も、自分のためになると思って犯罪をしているわけです。

確かに、こう考えれば「幸福=善」のために生きるというのは間違っていないように感じます。

しかし、私たちは本当の意味で幸福のための選択が取れているのでしょうか?

私は取れていないと感じました。

ここから、私の考え方を紹介させてください。

短期的・長期的な幸福について

例えば、先ほどのパラドックスで例にした犯罪者についても、

短期的には幸福になるために行動していますが、

長期的に見れば、犯罪を犯したことで多くの面倒が発生し、結果として苦労することになるでしょう。

私自身の場合で言えば、

大学時代に「将来が不安だ」と思いながら、就職活動の準備を怠り、趣味に興じていたことを思い出します。

短期的に見れば、趣味を謳歌できて楽しかったのです。

しかし、将来へという長期的な目線においては、幸福に繋がる行動ではなかったと思います。

※研究室の先輩方にお尻を叩いてもらえたおかげで、内定が取れたことが不幸中の幸いでした。

このように私たちは、短期的の幸福長期的な幸福という二つの目線の中で、

長期目線を疎かにしているケースが多いのではないかと感じました。

安直な幸福=楽に逃げているのかもしれません。

だからこそ、長期的な目線を持ちながら、生きることが大事だと思っています。

もちろん、長期的な幸福のためだけに、今の幸福を全て犠牲にするという極論を言いたいわけではありません。

バランスを考えて、短期・長期ともに一番幸福になれる選択は何なのか?を常に意識することこそが、一番重要だと考えています。

この本の一節から、僕はこのような学びを得て人生に活かすことできました。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は「何のために働くのか」という一節から、幸福のために生きるという本書の結論と

長期的な幸福と短期的な幸福という私の意見を述べさせていただきました。

今回は説明できませんでしたが、本書には上司と部下がどのように接したらよいか、部下のモチベーションを保つには、など岸見一郎先生の視点でたくさんのことが書いてあります。

実際に部下を持つ人にも、部下として上司と接する方にも非常に参考になる本と思います。

気になる方はチェックしてみてください!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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